はじめに
今回からネット環境作りとOSチューニングについて回数を分けて寄稿します。最も影響の大きいインターネット回線の話から書きます。
OSチューニングする以前にインターネット回線の品質を確認してみましょう。
対象とする読者
1.自分の回線の品質を確認したい人2.相手との回線の相性を確認したい人
3.この記事の専門用語やコマンドが分からなくても検索が出来る人
注意事項
1.ネットワークの品質は各業者が使用している機器構成と使用率によって変化します2.例えば、利用中のプロバイダにユーザが集中してしまうと快適性は低下します
3.同じ回線にP2Pファイル共有等の帯域消費者がいると、他のユーザにも影響を受けます
確認の方法
使用するコマンドはpathpingです。pathpingとは宛先IPアドレスと中継機器全てにpingを行います。
対向側のping応答機能が有効である場合は統計して結果を表示します。
ここでは、"google.co.jp"と"yahoo.co.jp"を例に確認してみます。
ネット対戦が目的の人は、相手のIPアドレスを入力しましょう。
ネトゲが目的の人は、"ロビーサーバ"、"ロビーロードバランサ"等のIPを調べて入力しましょう。
※一部のIPやホスト名は*にマスクしてます。
C:\Users\YukiKaki> pathping google.co.jp google.co.jp [173.194.117.152] へのルートをトレースしています 経由するホップ数は最大 30 です: 0 ********-**.*****-****.** [***.**.*.*] 1 ***.***** [***.**.*.*] 2 ******.*-*****.*****.**.** [***.***.***.***] 3 ***.***.***.*** 4 ***.***.***.** 5 ***.***.***.*** 6 **-*-*****-******.******.**.** [***.***.***.**] 7 ***.***.***.** 8 209.85.249.192 9 72.14.233.219 10 nrt04s09-in-f24.1e100.net [173.194.117.152] 統計を 250 秒間計算しています... ソースからここまで このノード/リンク ホップ RTT 損失/送信 = Pct 損失/送信 = Pct アドレス 0 ********-**.*****-****.** [***.**.*.*] 0 / 100 = 0% | 1 0ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***** [***.**.*.*] 0 / 100 = 0% | 2 3ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ******.*-*****.*****.**.** [***.***.***.***] 0 / 100 = 0% | 3 3ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***.***.*** 0 / 100 = 0% | 4 4ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***.***.** 0 / 100 = 0% | 5 --- 100 / 100 = 100% 100 / 100 = 100% ***.***.***.*** 0 / 100 = 0% | 6 --- 100 / 100 = 100% 100 / 100 = 100% **-*-*****-******.******.**.** [***.***.***.**] 0 / 100 = 0% | 7 4ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***.***.** 0 / 100 = 0% | 8 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 209.85.249.192 0 / 100 = 0% | 9 --- 100 / 100 = 100% 100 / 100 = 100% 72.14.233.219 0 / 100 = 0% | 10 4ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% nrt04s09-in-f24.1e100.net [173.194.117.152] トレースを完了しました。 C:\Users\YukiKaki> |
C:\Users\YukiKaki> pathping yahoo.co.jp yahoo.co.jp [182.22.59.229] へのルートをトレースしています 経由するホップ数は最大 30 です: 0 ********-**.*****-****.** [***.**.*.*] 1 ***.***** [***.**.*.*] 2 ******.*-*****.*****.**.** [***.***.***.***] 3 ***.***.***.*** 4 ***.***.***.** 5 ***.***.***.*** 6 **-*-*****-******.******.**.** [***.***.***.***] 7 210.150.215.82 8 203.141.47.225 9 118.151.224.242 10 182.22.34.50 11 f1.top.vip.ssk.yahoo.co.jp [182.22.59.229] 統計を 275 秒間計算しています... ソースからここまで このノード/リンク ホップ RTT 損失/送信 = Pct 損失/送信 = Pct アドレス 0 ********-**.*****-****.** [***.**.*.*] 0 / 100 = 0% | 1 0ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***** [***.**.*.*] 0 / 100 = 0% | 2 3ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ******.*-*****.*****.**.** [***.***.***.***] 0 / 100 = 0% | 3 3ms 0 / 100 = 0% 0/ 100 = 0% ***.***.***.*** 0 / 100 = 0% | 4 4ms 0 / 100 = 0% 0 / 100 = 0% ***.***.***.** 0 / 100 = 0% | 5 --- 100 / 100 =100% 100 / 100 =100% ***.***.***.*** 0 / 100 = 0% | 6 --- 100 / 100 =100% 100 / 100 =100% **-*-*****-******.******.**.** [***.***.***.***] 0 / 100 = 0% | 7 5ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 210.150.215.82 0 / 100 = 0% | 8 4ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 203.141.47.225 0 / 100 = 0% | 9 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 118.151.224.242 0 / 100 = 0% | 10 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 182.22.34.50 0 / 100 = 0% | 11 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% f1.top.vip.ssk.yahoo.co.jp [182.22.59.229] トレースを完了しました。 C:\Users\YukiKaki> |
この結果でGoogleの応答(4ms)は、Yahooの応答(7ms)より速い
という結果が出ました。
ここまでの話であれば、適当に検索したら日本語で出てきます。
でも本ブログは最上位ゲーマー向けなのでもっと深堀りします。
どこで遅延しているのか
まずは、改めてYahooにpathpingした結果を確認してみましょう。 7 5ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 210.150.215.82 0 / 100 = 0% | 8 4ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 203.141.47.225 0 / 100 = 0% | 9 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 118.151.224.242 0 / 100 = 0% | 10 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% 182.22.34.50 0 / 100 = 0% | 11 7ms 0/ 100 = 0% 0 / 100 = 0% f1.top.vip.ssk.yahoo.co.jp [182.22.59.229] |
"8"[203.141.47.225]まで4msだったところが、"9"[118.151.224.242]以降全て7msに変わっています。
このことから、8と9の間で問題がある可能性が考えられます。
ここから、それぞれのIPが誰の持ち物であるのか調べます。
IP情報検索サイト[link]があるのでこれを使います。(※ページ右上にIP入力)
210.150.215.82 InfoSphere (NTT PC Communications, Inc.)
203.141.47.225 Yahoo Japan Corp.
118.151.224.242 Yahoo Japan Corp.
182.22.34.50 Yahoo
182.22.59.229 Yahoo
筆者が使っているNTT系の回線からYahooのサーバまでに3台中継機器があります。
そして、NTT系の中継機器までは4msを維持していた所が、Yahooの中継機器を経由して以降
3msの追加遅延が発生し、7msになっています。
これによって、GoogleよりYahooが遅い理由として
NTTの回線やYahooのサーバ自体に問題はない。
Yahooのネットワーク機器が原因で3msの遅延が発生した。
という詳細な切り分けをすることが出来ます。
まとめ
ここまで記載した情報を元に、ゲーマー同士がインターネット環境の情報交換を行うと①ゲーマーにとって優秀なプロバイダとそうでないプロバイダを分類することが出来ます。
②プロバイダ毎の相性確認することが出来ます。
その他備考
一部の結果で中継元の機器より中継先の機器の方が速い逆転が発生してるよね?と気づいた人が居るかもしれません。
これは、Ping処理そのものの遅延です。
ネットワーク機器は、必ずしもPing応答を最優先としているとは限りません。
回線が混んでいると、他の通信の中継してから応答するので前後することがあります。
ですが、目安になるという点では変わりません。
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